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勤怠データを、 給与計算だけで終わらない...

Invalid Date

勤怠データを、 給与計算だけで終わらない仕組みとは?

勤怠を締めて、給与計算に渡す。
それで毎月の作業が終わっているなら、同じ記録を業務の見直しにも使えないか考えてみる余地があります。

ただし、データがあることと、社員の状態が分かることは別です。残業が増えた理由も減った理由も、数字だけでは確定できません。まず記録を正しく確認し、必要な範囲で比較し、本人や現場との対話につなげる。この記事では、その順番を整理します。

分析の前に、勤怠の記録を確かめる

労働時間を適切に把握することは、活用以前の土台です。厚生労働省のガイドラインでは、始業・終業時刻を確認・記録すること、原則として現認やタイムカード等の客観的記録を基礎とすることが示されています。自己申告と実態に大きな違いがある場合の確認も扱われています。[1]

分析用の一覧でも、打刻漏れ、申請の未承認、シフト変更、休職・休暇、データ連携の遅れを先に確認します。「記録がない」を「働いていない」と扱ったり、退勤時刻をそのまま実労働時間とみなしたりしないようにします。

他人との順位より、その人の働き方の変化を見る

同じ残業時間でも、所定労働時間、職種、繁忙期、担当業務は異なります。一律のランキングだけで支援対象を決めるのではなく、本人の過去の傾向や、実際の業務条件と照らし合わせます。

比較する期間もそろえます。月の日数、実勤務日数、祝日、繁忙期の違いがあると、単純な月合計だけでは読み違えます。本人の通常のパターンから何が変わったのかを確認したうえで、業務上の背景を尋ねます。

確認する変化

合わせて確かめること

残業時間が増えた

業務の追加、欠員、締切の集中、未承認の修正がないか。

残業時間が減った

業務改善、担当変更、勤務条件の変更などがないか。

始業・終業のパターンが変わった

シフト、フレックス、時差勤務、記録誤りなどがないか。

未入力・欠損が増えた

入力手順、端末、権限、連携処理に問題がないか。

勤怠から分かることと、分からないことを分ける

記録から確認できるのは、記録された勤務の状況やその変化です。そこから「業務量の確認が必要かもしれない」と仮説を立てることはできますが、「退職を考えている」「健康上の問題がある」とは断定できません。

休暇の取得、育児や介護に伴う制度利用、勤務時間の短縮を、不利益な評価の材料にする設計は避けます。本記事で扱う活用は、社員を選別するためではなく、働き方について対話し、必要な支援を検討するためのものです。

変化を見つけたら、業務の単位で話をする

例えば、ある担当者の残業が増えたという仮のケースを考えます。最初に確認したいのは、本人の意欲や能力ではなく、何の業務が増えたか、誰から依頼が来るか、締切や判断待ちが重なっていないかです。これは説明用のケースで、実在の導入事例ではありません。

「最近忙しそうですね」だけで終わらせず、「どの作業に時間がかかっていますか」「今週の優先順位で迷う仕事はありますか」と具体化します。担当を変える、承認経路を短くする、依頼の受付を一本化するなど、対処できる単位まで分けて検討します。

利用目的と見直しのルールを先に共有する

勤怠を別の目的で分析する際は、現在の利用目的との関係や、本人への説明を確認します。個人情報保護委員会のガイドラインは、情報の利用目的を具体的に特定することを求めています。データを取得できるから何にでも使える、ということではありません。[2]


運用では、閲覧できる人、確認する項目、情報を残す場所、振り返る日を決めます。数値が下がっただけで改善とせず、仕事の持ち帰りや記録漏れが生じていないか、本人の負担感は変わったかも確認します。

最初から多くの指標を追う必要はありません。記録の確認、本人内の比較、業務の確認、対応後の振り返り。この流れを一つの業務で試すことから始められます。

明日から試すこと

勤怠一覧の気になる変化を一つ選び、分析前に「記録の正確性・勤務条件・業務変更」の3点を確認する。


SENTE HRと考える、人事の次の一手

SENTE HRが目指すのは、勤怠を眺めるだけでなく、アンケートや人事情報と合わせて次の確認につなげることです。データの量を増やす前に、いまある情報からどんな対話を始められるかを考えてみませんか。

参考資料

[1] 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」

[2] 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」

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